私は7年ぶり、相棒は8年ぶりのカシュガルなり。
宿のそばで3元の麺を食べ、街をうろつく。新しいビルがいっぱいだ。エイティガールバザールにも行ってみた。記憶の中の姿と随分違うような気がする。バザール入口近くの陶器屋で、店主に話しかけられた。「どこから来た?」相棒が珍しく本当のことを言った。「香港。」
店主は我々をじっと見て、「香港はいいなあ。」と真面目な顔で言った。相棒がいつものように「香港のどこがいいもんか。物価は高いし・・・」と笑い飛ばそうとすると、店主はこう言ったのだった。「誰が物価のことなんか言ってるか。香港はいい。カシュガルはよくない。『これ』のことだ。なんのことかわかるな?」店主は『これ』と言いながら、両手で自分の首を絞める仕草をしてみせた。
・・・わからいでか。
店主は香港人が大量に移民として香港を離れている現状を詳しく知っていた。私たちは少し真面目な話をした。ごくありきたりの、しかし中国境内で漢民族と少数民族が交わすにしては、ややありきたりではない会話。私は話をしながら、7年前にこの通りで国民党時代の紙幣を一枚買ったことを思い出した。政権が変わっても、エイティガールに礼拝に来る人々は変わらない。変換後の香港はどう変わるのだろうか。
この日、身長と体重を測る。166センチ61キロ。トレッキングシューズを履いたままだったので、身長から3センチ、体重から500g~1kg差し引く必要があると思う。一年半で体重が20キロ減った。
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書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。