***このブログについて***

書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。

2000年2月4日金曜日

セブ島 いちにちめ

普段は3泊4日/午前出発-午後帰国/シャングリラ・セブというツアーで2,800ドル程度、しかしながら今年の旧正月はY2Kで年末年始の旅行を避けた層がどっと流れ込み、同内容のパッケージが6,000ドルと跳ね上がった。チケット単体では売れないと何軒もの旅行代理店に断られた我々は、仕方なく最も安いホテル(絵葉書参照)を使ったパッケージを購入せざるを得ず、はなはだ不本意であった。しかも午前出発-午後帰国便はすでに満席で、午後便にての出発となる。料金は一人HK$4,588であった。

出発。

11時前にチェックイン、PAL3030はセブ経由マニラへ向かう旧正月臨時便らしい。フライトは1時なので、富豪機場酒店(リーガルエアポートホテル)で飲茶。入ってびっくりのファンシイな内装。銅鑼湾の超悪趣味な富豪香港酒店とはおお違いだ。その悪趣味さが好きで通っているのだが。

テーブルクロスは白にえんじ、椅子の背もたれには黒びろうどに金で大きく漢字が刺繍してある。壁には西北地方の切り絵をモチーフにした大きなデコレーションが並べられていて、カーペットは黒地に暗い赤で絵巻物の雲のような模様が飛んでいる。従業員の制服は黒っぽい内着にチャイナカラーの上っ張りで、それは黒いシースルーに、一面に漢字を散らし書きしてあるのであった。要するに、「外人のシノワ趣味」なのである。外人の私には楽しめた。

味も値段もお手ごろで、オススメである。二人で6せいろ、180ドル程度。

搭乗。日本便以外でこれだけ日本人が乗っている便もめずらしい。セブへの観光客は年間通じて80%がアジア人、そのほとんどが日本人であるそうな。水平飛行に入るなり、前の日本人男性二人が 背もたれをいっぱいにリクライニングさせ、頭乗せの後ろ側で手を組んだ。ぶらぶらさせたり組み合わせたりしてる手の甲が、相棒の顔の前10センチである。「言ってあげようか?」と相棒に言うも、にやにや笑って 「いや、いい。しかし日本人てのはどうして教育程度も収入水準も高い男性に、 こういうことするタイプが多いのかね。」と、にくそいことを言う。

香港人が相対的に日本人よりお行儀が悪いのは歴然たる事実だが、香港生まれで大学を出て、大会社に勤めているサラリーマン階級なら、まず確実にこういうことはしないそうだ。 (ちなみに相棒は香港生まれでなく、大学も出ておらず、大会社に勤めている訳でもない。念のため。) 言っている間にも、隣の日本人男性が革靴を脱いだ足を直角に組み、靴下の足の裏を通路側、つまり我々の方にに大きく突き出して本を読みはじめた。相棒に返す言葉が無い。

到着。やはり暑い、ワゴンでホテルへ。ホテルはCostabella Tropical Beach Resortという名で、どえらい田舎にあり、ひっそりとした入り口からもよりの村落まで、私道をあるいて15分ほどかかる。タクシーなどを拾おうと思ったら、さらに15分ほど歩いて大通りに出る必要がありそうだ。

相棒が自分の分のビーサンしか荷物に入れていなかったことが判明。私は奴の分の着替えまで全部用意してやったというのになんて自分勝手なやつだ。

ホテルのダイブショップで明日の予約をする。我々はPADIのOpen Water Course Certificateを 「持ってるだけ」なので、きちんと英語のできるインストラクターを一人、我々二人を監視するためだけにつけてもらうことにした。一日2ダイブで一人70ドル。時間は好きに選べるので、午前一回午後一回にした。ホテル外では40ドル(器材なし)~50ドル(器材つき)程度でできるようだ。ただし、器材のチェックも自力でしなければならない。「持ってるだけ」ダイバーの我々には全くムリというもんである。

夕食をホテルのブッフェで。残念ながらおいしいものがほとんど何も無く、「香港人は幸せやなあ」と、相棒がしみじみ言う。ラテン音楽の生演奏があり、ずいぶんたのしかった。演奏者はみなまっくろけで、どうみても昼間は魚とかとってそうな風情であった。