***このブログについて***

書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。

2000年2月6日日曜日

セブ島 みっかめ

朝食後、ビーチを散策。貧乏性の私および相棒にはきわめて不思議なのだが、 どうしてプライベートビーチのあるホテルで、人々はプールでしか泳がないのだろう。 ナゾだ。ひょっとすると世界的なTPOでそう決まっているのだろうか。 海で泳ぐのはちょっと外れた行為なのだろうか。しかし天気も良く、波もなく海は透明で 小魚が群れをなして泳いでおり、いい感じなのだがなあ。ナゾだ。

香港人家族が、ホテルの隣村の青年(日焼けしてハラがでっぷりしており、 ヒゲ面で頭をタオルでくるんでいる。以後「海賊」と呼ぶことにする)相手に、 一日ツアーの交渉をしているので、混ぜてもらうことにする。 ソルベ島という島までボートでつれて行ってもらい、BBQと椰子水の昼食をとり、食後は沖でスノーケル兼 釣り兼 うに食べ放題・・・といった内容で一人400ペソ。がんばればもっと安くなるが、その分がBBQランチの食材に正直に反映してくると経験者の香港人が語るので、そのままにする。 離島への上陸代一艘290ペソと、椰子の実以外の飲み物は別料金。

そうと決まれば私のビーサンを調達せねばならない。ホテルの売店で物色するも、 ちょっとこじゃれたサンダルしかなく、値段も480ペソだの750ペソだの信じられない設定なので、 私が水着に着替えている間に相棒が公道の雑貨屋までひとっぱしりする。 無事、普通のビーサンをゲット、25ペソ。しかしなんでオレンジ色のんなんか買うねん。

10時半に船の上に集合したが、「BBQの材料がまだ集まらないんだ」と海賊が言い、 その間に椰子の実取りでも実演してやろうと言って、細身の手下に椰子の木登りをさせた。アンタは? と海賊に聞くと、「俺はこの腹だから登れない」だと。

そうこうしているうちに食材と炊事係がトライシクルで帰ってきた。客が8人+子供一人に対し、 なんと向こうも8人、一行は総勢17人となった。内訳はガイド(海賊ともう一人、英語が出来る)が二人、 炊事係のおばちゃんが3人(海賊ママとおばさんたち)、船を操るのが3人である。 海賊は10人兄弟、イトコは合わせて50人を下らないという。しかし彼自身の子供はただ一人。6歳の男の子。どこでもそうなってゆくのだなあ。

さて出発。40分ほどの楽しい船旅のあと、ソルベ島到着。ここで食にウルサイ香港人、おしきせのBBQ食材 だけでは飽き足らず、ソルベ島に女子供を残して海鮮を探しに近隣の小島をめぐることにした。私も付いて 行く。となりのココ島(Nothing but Coco!)沖で猟師のカヌーに声をかけ、あるものを見せてもらう。 石班魚(ハタ)が2条、あわびが20匹などなど。残念ながらおめあてのシャコはなかった。

あわびを2000ペソから840ペソに値切って買う。さすが香港人。 我々なら1000ペソあたりで手を打っちゃうだろうなあ。交渉の間、私は時間がもったいなくて 船の周りで泳いでいた。海草だらけの海底で、この海草は輸出されてゴムの材料になるのだそうだ。 海草からゴム?ゼラチンの間違いだろうか。

ソルベ島に帰るとBBQが焼きあがっていた。予想していたのよりずっと豪勢である! ワタリガニがひとり1はいずつ、よく焼けて味のついた鶏と豚がバナナの皿にてんこもり、魚いろいろ、 新鮮で歯ごたえよいイカがどっさり、笹のかわりに椰子の葉で巻いたちまきごはん、 マンゴー・バナナ・パイナップル・パパイヤが山盛りである。それに、たった今買ってきたあわび20匹、 あっさり湯がいて醤油とわさびでいただく!そして冷たいビール!!!

しかしここでもフシギだったのが香港人。全員食べておしゃべりに夢中で、食後も誰一人泳がない。 コドモだっているのに、波打ち際で遊ぶことすらしない。テーブルの横で水鉄砲で遊んでいるのみである。 (水鉄砲用の水は母親が波打ち際まで汲みに行く。コドモは行かない…) なぜだ!? 習慣なのか、民族性のちがいなのか。

鯨飲馬食後、船を沖に出して釣り&うにタイムである。やはり泳いだのは私と相棒のみ。 海賊が潜ってうにを取るのを、いっしょに潜って横から見物。私はフィンなしでは3m程度しか潜れないが、 彼は7mは潜れると言う。一時間ほどスノーケリング。香港人は全員船の上。釣りにもさっさと飽きて、 おしゃべりをしているのみ。ひょっとしてこの人たち、水着も着てきてないんじゃなかろうか。 そういえば魏志倭人伝に「倭人ハ能ク潜ル」といった意味の記述があるが、 今もワタクシ、船の上の人たちにそう思われてるんだろうな。

4時、帰路につく。楽しいアイランド・ピクニックであった。

速攻でシャワーを浴びて、外出。ホテルの車が出払っていたので、ちんたら公道まで歩き、 タクシーを拾う。SM CITY CEBUという大きなショッピングセンターへ行く。たらたら見て歩くも、 こういった場所で売っているものは、本質的に香港とかわらない。 (というか、もはや東京でもバンコクでもソウルでも変わらない。)

本屋で絵ハガキを購入。フィリピンでは歴代大統領の絵ハガキがとても一般的らしく、 どの店でも売っている。フェルナンド・マルコスさんとコラソン・アキノさんが仲良く並んでいるのは なかなかフシギな感じだ。我々も敬意を表し、歴代大統領のなかでもっとも絵になる男、 ジョセフ・エストラーダ現大統領がシブく前歯を見せている一枚を購入。 ラモス前大統領はプミポン国王とよく似ているなあ。



また、フィリピンの国樹、国鳥、国花、国獣などの絵ハガキもあった。ちなみに国獣は水牛。

相棒、特価に惑わされてXLのTシャツを購入。99ペソ。キミは自分の体格をわかっとらん。私はひとめ ぼれしたカニ模様のシャツを購入。220ペソなり。

相棒が葉巻を一本買う。48ドル。葉巻が特産品なのはスペインの植民地だったからなのか? (キューバからの連想である)

相棒が頭痛を訴えたので、薬屋で風邪薬を購入。1シート10ピースで25ペソ。中華ファーストフード屋で 炒麺を食べ、ジャスミンティーを飲んで帰る。帰りのタクシーは150ペソであった。