だっけかね。昨夜はニューイヤーの瞬間にホテルの前の道でカウントダウンとものすごい花火の音がしていたが、目を覚ましてそれを聞いていたのは私だけのようだ。夫も小僧もぐっすりであった。
起床。本日は雲り空。ラール・キラー(Red Fort, 紅堡)へゆく。オートで50rps。運転手にはラホール門を指定したのに、デリー門で下ろされてしばらく歩く。しかしドラクエの城壁そのままの赤い壁を見上げながら歩くのは悪い気分ではない。

ここは中国で言えば天安門広場的な場所なので、チケットカウンターには正月の佳き日をナショナル・イコン的な場で過ごそうとするインド人観光客が押し合いへし合いにならんでいてげんなりしたが、よく見ると一番右に外国人窓口があり、並ばずに買えた。例によって250rps。

外壁の雄渾さと比較すると、内部はアグラ・フォートやファテーブル・シクリほどの見ものではなかった。夏を涼しくすごすことにのみ主眼を置いた建物。往時にはもちろん、真ん中に水が流れていたはず。

天井

天井アップ。大理石に半貴石の象嵌。

柱

柱アップ。たいへんうつくしいでごじゃります。

天気も悪く、夫の具合が思わしくなく歩くのも辛そうなので、ラホール門前のチャンドニ・チョーク(月光市場)の散策も付近のヒンドゥ寺院やジャイナ寺院、 ジャマー・マスジッドの見物は諦めて、パハルガンジへ帰る。道の反対側からヒンドゥ寺院だけパチリ。

オートを拾って宿に帰る。デリーでは始めてみる大きなオート三輪が走っていた。色は同じ黄色と緑。乗り合いだろうか?手前のムスリムの若い核家族はバイクに家族で四人乗り。

運転の様子はこんな感じ。

運転席には神様。右からシヴァ、カーリー、ハマヌーンかな?

部屋に入るなり、夫は薬を飲んで爆睡、小僧はソニーの薄型テレビでひとこともわからんヒンディ 吹き替えのドラえもんに腹を抱え、私は「The Truth About Me」を読み進める。まさかと思ったが、著者自身がセックスワークに従事していたころの記述が赤裸々につづられてあり、静かに驚く。いくら英語版とはいえ、保守的なインド社会でこれを出版するのは大変な決意であったことだろう。ぐいぐい読み進める。
遅い昼食兼夕食を、Tadkaで。おいしかったよ!

夕暮れのパハルガンジをぶらぶら歩く。これはほおずき売り。

スパイス屋さん。サフラン買っとけばよかったな。

貴金属。

この日取った写真で、私が一番気に入っているのはこれだったりする。牛乳の集配所。店先はいつ見ても忙しかった。従業員たちは、私がシャッターを切るとにっこり笑った。インドの男性たちは被写体になるのを嫌がらない。私もにっこり笑って手を振りかえす。

明日は最終日である。