八時に頼んであったタクシーでダナンへ。朝のすいている道とはいえ、大雨の一般道路を90キロでとばされるのはいい気分ではない。博物館でおろしてもらった。
ダナンの博物館は、古チャンパの石彫では世界一のコレクションだそうだ。ほとんどがヒンドゥーの神々。目がハート型になりそうな展示であったが、ここでもネックは小僧。まあ、子供が見て楽しいもんでもないよなあ。
飴玉などを与えて、なだめすかしなからじっくり見る。ベトナム中南部にはチャムの遺跡が数多くあり、日本からだと遺跡専門に周るツアーなどもある。

博物館は光線をよく取り入れるように設計されていて、解放感にあふれた作りだった。現在のチャム族の風俗の紹介などもあった。北にキン族(ベトナム)、南にクメール(カンボジア)という手強い敵に挟まれ、一時はジャワの王族から王妃と迎えるほどに強大だったチャンパ王国は、今は跡形も無い。チャム族もまた両国にまたがるイスラム系の少数民族として生きるのみである。
いい博物館であったが、小僧連れではそうそう長居もしていられず、あきらめて食事に向かう。歩いていける距離にあるはずだったレストランは移動だか閉店だかでなくなっており、仕方なく向かいの現地めし屋に入る。期待していなかった旨さ。腸粉に葱頭の揚げたのと肉鬆をかけてたべる小食が、大VND12K、小10K。さつま揚げに似たものが12K、コーヒー4Kx2、バナナ1K。合計VND59K、HKD29.5ナリ。
タクシーで駅へ。この大雨ではどこへもいけない。
ベトナム語では駅は「ガー」と言うのだろうか。小僧が赤ちゃんの時の小僧語では、汽車と電車は全部まとめて「ガー」であったよ。
ダナンは軍港でもあるので、休暇で里へ帰るらしき水兵さんがたくさんいた。
待合室は11:08のHCMC行きを待つひとでいっぱいだった。列車は一時間遅れで12時過ぎにやって来た。我々が乗るのは13時の便、やっぱり一時間ぐらい遅れてくるのかなあと考えていたら、15分程度の遅れでやってきてくれて助かった。