早朝四時前に目が覚め、六時過ぎに起床。朝食は8時15分からで、パンとチーズとハムとジュースとコーヒー。九時過ぎにリアルト橋を渡って、サンマルコ広場へ向かう。サンマルコ大聖堂の下の階はしまっていて、上層階に登る。金のモザイクドームを見物する。€3の大小同價。外に出て広場を眺めたりする。今日は日曜なので、しばらくすると下の階でミサが始まった。パイプオルガンと合唱の声が響いてきた。
二階展示室の「四頭の馬」をじっくり間近から眺める。二世紀から三世紀頃の作、もとはネロの凱旋門にあったというものがコンスタンチノープルの競技場に移され、その後十字軍の際にコンスタンチノープルを占領したヴェネツィア軍が略奪してきたもの。首の皺、顔に浮き出た血管、ものすごい写実である。
ドーム天井のモザイクは、西洋美術史の知識があればもっと楽しく見れるのだだろうが、私にわかるのはせいぜい聖アウグストゥス、グレゴリウス、ヒエロニムスぐらい。聖ゲオルギウスもいた。売店でポストカードを三枚と、栞を二枚買う。若いうちに来たかったなと、少し寂しく思う。そうするとまた違った人生になっているのだろうが。
さて隣のドゥカーレ宮へ移動。入場料は€18/Singolo、€11/Studenti。見ごたえはもちろんあり、こってりたっぷりの絵が続く。ドゥカーレ宮から運河をこえるて隣の獄への橋を渡ると、天国から地獄である。冬なので余計に牢獄が寒々としていて、ロンドン塔より怖かった。
気がつくと二時過ぎ、お腹がすいたのでレストランを探す。スパゲッテリアというコテコテな名前の店で、ピザ二枚とラザーニャとアラビアータを食す。息子、腹が減っていたのね。この観光地で€36、HKD300なら安いんだろうなあと思う。しかしこういうものばかり食べているとタンパク質が不足してしまう。考えねば。
サンマルコから見える対岸の教会はゴシック様式、中で祈祷が始まっていて、パイプオルガンの音が響いてきた。わあステキ。(文化を共有しておらず知識もないのでこの程度の感想しか湧いてこない)夕暮れの道を楽しく歩いて宿の付近まで戻り、そこから夜闇の中を駅までの道を予習する。案の定迷う。駅の付近でコーヒーやらワインやらホットチョコやらを飲み、今度は最短距離で帰れるよう再び道を探す。
帰りにスーパーマーケットらしきところに入る。トマトが安い!そこからやはり道に迷い、親二人が右に曲がろうとして道を小僧が左に進んだら、そこが宿だった。ヴェネツィア、迷路すぎだ。
宿は申し分ないほどきれいで、暖房もよく効いて暖かく、夜も朝も静かで大変よかった。ただ最初に宿を探すのが難しいので、初回は水上バスでS.Tomaに着くのが正解だと思う。
今日はよく歩いて足が疲れたので、風呂上がりに足の裏をよく揉んでふくらはぎを念入りにマッサージし、トドメに靴下を穿いて足の裏に小さいカイロを貼って寝た。非常に具合がよろしい。
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書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。