***このブログについて***

書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。

2015年12月30日水曜日

Day06 フィレンツェ→ローマ

朝9時20分の列車は5分遅れでフィレンツェ駅に入ってきて、8分遅れで出発した。ローマ到着は12分遅れ。まずまずの運行なのではないかと思うが、日本の基準ではだめなんでしょうなやはり。列車はエコノミーの料金でファーストをキャンペーンで買ったチケットだった。それほど違いのある席だとは思わなかったが、前席との間の余裕が心持ち広かったかも。

ローマ・テルミニ駅はTermination(終着駅)だからそういう名なのかと思っていたら、駅前にローマ皇帝の名がついた浴場(テルマエ)跡があるかららしい。

駅を出て今夜の宿へ向かうも、今夜は民泊でチェックインは二時からなので、連絡だけ入れて駅付近の見どころで時間をつぶす。道すがらのケバブ屋で軽食。こういう安いものがおいしい私の舌よ。浴場跡を探すも入り口が見つからず、脇の教会に入る。これは当たりで期待よりもずっと良かった。更に横に博物館があり、入ろうとするとフル荷物を見た警備員に犬を追うように追われた。

やはり荷物付きでは動きにくいので、早いが宿へ向かう。今夜の宿は看板も出していない完全な民泊で、全く普通のアパートメント。電話をすると全く英語が通じず、しばらくすると若い男性の声に替わった。別のところに住んでいるのですぐ行くとのことで、10分ほどで若い男女とおじさんがやってきた。背の高い男性がダビデ、女性がヴェロニカ、年配の全く英語を話せないおじさんがオーナーでジュゼッペさんだった。残念、マルコ三連発ならず。ヴェロニカがジュゼッペさんの娘、ダビデがボーイフレンドとのこと。

二間の部屋を頼んであった。手前の部屋にセミダブル、奥の部屋にダブルベッドが置いてあった。息子を手前の部屋に、私と夫が奥の部屋。どちらも緑豊かな内庭に面していて、静かで優雅である。イタリアの家は内装の趣味がとてもよいほか、水回りの出来がい香港よりずっと優れているという意外な印象。あと、当然ながら冬期の暖房完備なのがよろしいですね。

さてお出かけ。地下鉄Policlinico駅まで歩き、コロッセオまで乗る。出るなりコロッセオで迷いようがなくてナイス。フォロ・ロマーノは反対側。チケットを買おうとすると現金なしのカードのみ。そして「あと10分で閉まるから買ったらダッシュしろ」と無体なことを言われる。ダッシュするもフォロ・ロマーノの入り口がいまいちよくわからない。なんとか発見し、ほぼ最後尾で入場。合計24€だったのでひとり8€かと思ったら、よく見ると大人12€で息子は無料にされていた。アジア人は幼く見えるようだ。

予習していればよかったのだが、よくわからないおのぼりさんのまま見る。足場が悪いので、良い靴を履いてくる必要あり。山登り用の靴でよかった。閉場までねばり、追い出されるようにして出る。チケットは二日間有効なので、明日の午前をコロッセオに充てるつもり。

さて、フォロ・ロマーノの裏から出ると出たところがヴィットーリオ・エマヌエーレ二世記念堂とヴェネツィア広場があり、そこからVia del Carsoを北上して、アントニウス帝の円柱があるあたりで夕食。うまくもなくまずくもなく…と私は思ったが、夫はこの夜の夕食が一番気に入った模様。夫の舌は中華には安くはないが、非中華にはまったく効かない。まあでも、モッツァレラと生ハムの前菜はよかった。タンパク質の補給にもなったし。

レストランから歩いて程なくするとトレビの泉である。人でいっぱいだった。私は人混みが苦手なので群衆の外側で待ち、夫と息子だけが硬貨を手に降りていった。何を願ったのかは知らぬ。

この泉のすぐ東側にはイタリア国立パスタ博物館(香川県立うどん博物館、みたいな語感である…)があるので、もし私の人生にローマを再訪する機会があれば、是非行ってみたいところ。

一キロほど歩くと地下鉄バルベリーニ駅。ローマ・テルミナで乗り換えて宿へ戻る。トリプルで探した宿の中で一番安かったのがここのバスなしだったが、正月なので張り込んでバス付きの部屋にしたのだった。そうすると結構高くなって財布にツラかったが、部屋自体は素敵~だったのでヨシとしよう。

ローマの地下鉄のチケットの裏には、色んな絵が印刷してあって楽しい。ローマの鉄っちゃんたちもコンプリート目指して何度も買ったりするものだのだろうか。

今のところ困ったなあと思うのは食べ物で、中華を食べ慣れた身としては火を通した葉もの野菜をもりもり食べたくて仕方がない。あと肉。テイクアウトできる食べ物は炭水化物系ばかりで、これでは体がおかしくなってしまう。そして毎回ちゃんとしたレストランでご飯を食べられるほどの予算はないのであった。