朝7時半のバスでゴラクプルへ向かい、そこからリクシャでバラナシ行きのバスが泊まっている畑の中まで行ってもらった。そして私はここで、大勢のインド農民たちに見守られながらの野グソを決意するまで、20分ぐらいやみくもに畑をあるき続けた。橋のたもとで用を足して、身繕いを終わって顔を上げると、インド人たちが橋の上から私を見下ろしている。せめて見ないふりをするだけの最低限の文化はないのかキミらには!!!と、瞬間激しい怒りがこみ上げたが、しかし男たちの顔にはスケベそうな、または卑しい、あるいは好奇心すらも現れておらず、険しい、無表情に似た、むしろ何かに耐えているような眉間の寄った表情ばかりであることに気づき、やや怒りがおさまる。そういえば私とて見られた、恥ずかしい、といったこれまでであれば当然の感情はもはや全くわかない。
私が立ち去ると、男たちのうちのひとりは私のしゃがみこんでいた場所まで降りて、自分も用を足し始めた。あれはつまり私が「便場」を開拓したことになるのか。ようわからん。
サールナート到着。オートリクシャでツーリストバンガローまで行くも客満。日本寺へ行ってみた。日月山妙法寺という日蓮系のお寺で、一人30ルピーで食事もご一緒させていただけるという。ご住職はものすごい江戸弁で、関西人の私にはヒヤリングが厳しい。その他に若い僧がおふたり。