***このブログについて***

書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。

2023年7月26日水曜日

ロンドン→ドーハ→香港

移動日。ドーハでの乗継便が一時間遅れてげんなりしていたところに、乗ってみたら嬉しい驚きが待っていた。


帰りは荷物重量の大きい(つまりちょっと高い)チケットを買ってたからだと思うが、プレミアムエコノミーみたいな席に割り振られていたのだ。エコノミーが3-4-3の横10席に対し、2-4-2の8席で、その分座席の幅がゆったり。肘掛けも隣席と共用の1本ではなくて2本。座席幅だけじゃなくて、前の座席とのピッチが広くて足が伸び伸びで、リクライニングシートが深く傾けられる。テーブルは前席の背についてるやつじゃなくて、肘掛けから取り出すやつなので、前席がリクライニングしても機内食は無事。


そしてなにより良かったことは、レッグレストとフットレストがついていて、リクライニングの深い角度と合わせると、かなーり水平に近い横になって休めること。これは大きい! これって昔のビジネスクラス用の座席なんじゃないのかな。(カタールとかエミレーツとかの今のビジネスクラスは隣席と壁のあるフルフラット型かコクーン型)



膝下着圧ソックスと、腿まであるメディキュットと、レッグウォーマーはロンドンからきっちり着用していたこともあり、結果として、嘘みたいに体が楽だった。これまで一番しんどかったのはエアアジアでイランに行ったときだが、あれと比べると雲泥の差。これならこのまま出社できそう。


 

寝て起きて寝て起きてしながら、『サバービアの憂鬱 「郊外」の誕生とその爆発的発展の過程』を読んですごした。

 


香港時間の夜十時ぐらいに到着。荷物が出てくるまで結構かかった。深夜帰宅だが時差もあり、飛行機が楽だったせいもあり、なかなか寝つけない。明日から普通に仕事だ。しかも月末。


それはそうとカタールエアは機内食のデザートに必ずカスタードか生クリームたっぷりのおやつが出ていて、あれは私は大好きだなあ。また乗るチャンスはあるかなあ。


おしまい



2023年7月25日火曜日

ロンドン自然史博物館

 本日はイギリス最終日。


フライトは7時で4時すぎに空港に向かうとして、半日ちょっとある。またしても博物館に向かう。今日はケンジントンの自然史博物館。私は行ったことあるのでほんとはヴィクトリア・アルバータ博物館に行きたかったのだが、美術・工芸・デザインなどの博物館では、おっちゃんの興味にそぐわなさすぎて気の毒なのであきらめた。


アールズコートから歩ける距離だが、おっちゃんが昨日の大英博物館でへとへとになってたのでサウス・ケンジントンまで地下鉄で行く。ピカデリーラインではなくて、上のディストリクトラインに乗ってみた。電車が大きくて屋根が高い。


さて自然史博物館、鉱石が好きな人には鼻血モノの博物館であろう。あと化石と。



鉱石! 鉱石! 鉱石!



私は化石は割と好き。というか、メアリー・アニングが発見した首長竜の化石が見たかった。見た。うれちいいいい。


自然史博物館の会員だけが入れる部屋がAnning Roomとあって、私がロンドンに住んでたら、勧誘に声をかけてきた博物館のご老人にその場で会費払ってたかも…(大阪の国立民族学博物館の年パスは一度は買いたい)(しかし私は根拠の無い確信を込めて言うが、この写真の御婦人はそんなこと何一つ気づかずに入っていった東アジア人観光客)



ほんまこのホールは見栄えがするわね。




事典に絶対ある始祖鳥、ここにあるのね。


おっちゃんが疲れ果てたというのでホテルに戻って休む。風呂に入って四時すぎにレイトチェックアウト。この左横の部屋でした。悪くない滞在だった。さよならロンドン。私の今回の人生で再訪することは多分もう無い。


空港に向かうも、サウサンプトンから来て落ち合うはずの息子から連絡。バスが超遅れていると。今回の預け荷物は一人30kg、個数制限なしなので、息子はスーツケースとバックパックに冬服や書籍などの自分の荷物を詰めて、わたしたちに持ち帰らせるためにやってくるのである。最悪の場合、ヤツにはそのままそれを持って帰ってもらうことになる。オンラインチェックインを済ませて、荷物ドロップオフだけの身になって待つ。


ほんっとギリギリでやってきた。航空会社職員に事情を話して横入り受付をしてもらい、荷物は特別な札をつけられて何処かへ運ばれていった。乗換便なので、ロスバゲしないことを祈る。しんみり別れを惜しむゆとりもなく、駆け込むように出境。息子よしばしさらば。8月9月ぐらいまで気楽な身と旅行を楽しんだら、香港の彼女のもとに戻ってくるが良い。


 


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きゅうきゅう詰め詰めの席で遅ればせながらの『洒落者たちのイギリス史』を読む。羊毛が普段着だった時代って、どういう布をどういうふうに着てたんだろう。あの涼しくて乾いたイギリスだから着られる話で、モンスーンアジアで考えたら地獄だわな。

2023年7月24日月曜日

大英博物館の一日

本日は夫と私のメインイベント、大英博物館の日。朝食をどっさり食べて朝から閉館まで行く。


アールズコートからホルボーン駅まで15分ほど。徒歩10分ぐらいで大英博物館。並ぶかと思ったが、わりとすぐ入れた。大英博物館なので当たり前といえば当たり前だが、エジプト関連の収蔵物が充実している。しかしわたくし、好みがはっきりしてて、エジプトにはなんの興味もないのよね…。


ちなみにローマとギリシャのメインストリームにも無い。ギリシャはミノアとかミケーネとかの前ギリシャは好きだけれど、ポリス時代にはあんまり興味がない。めっちゃよくできた彫像もわりとどうでもいい。強いて言えば壺絵は好き。蛸絵みたいなプリミティブなのも、線の細いギリシャ神話の絵も、まあ好き。一方、グレコ=バクトリア王国後のインド文化の影響を受けたヘレニズムは好物。プリミティブなガンダーラ様式最高。



ローマはぜんぜんほんとに興味がなくて、エトルリア文明とかのほうがいいなー。ああでも、辺境に残るローマ遺跡は好き。ロンディニウムの城壁とか、それこそバースのローマン・バスとか、トルコやアナトリアの各遺跡とか。北ヨーロッパに残る遺跡も見てみたいなあ…。


イギリスの歴史も好みがあって、近代はあんまり興味なし。現代はもっと興味なし。ブリトン人とかピクト人の時代から、サクソン人が入ってきてデーン人が入ってきてノルマン人が入ってくるあたりまでが大好物。高校のときはノルマン・コンクエストから薔薇戦争終結のあたりまでが好きだった。テューダー朝まではギリ好きだけど、スチュワート朝になると憑き物から覚めたようになんかどうでもよくなる。


アフリカに関する知識は全くなし。南米も同様。


ならどこが好きかというと、いま好きなのは古代オリエント。メソポタミア・アッシリア・古代イラン(ペルシャ)・アナトリアあたりである。



というわけで、入ってすぐの充実するエジプト室をお義理程度に見て回っているうちに、次の部屋がアケメネス朝の展示室で目がハート型になった。とはいえ、本場イランでもっとどっさり見てきたしな…、などと不遜に考える。

次がギリシャの部屋で壺だらけであとはもう無我夢中で見て回った。
 

蛸!!!

烏賊!
牛と豚!




いったいなにをやっているのであろーか。
この作家あとで調べたらエロ絵で有名らしい。しかし古代ギリシャのアルチザンが名前と作風が残ってるってのもすごいですよね。
走れメロスだ!

南米ー。アフリカ―。中世から近世のヨーロッパ―。古代から中世のイギリスー。





インドのマトゥーラ博物館で見たクベラ像によく似てる…
いっぱいある。定形なんやな
大英博物館、インドが意外と充実してないよね。(ちょっと正気に戻る)

ガンダーラ様式はちょっとあった。それ以外はあんまり。























中国と韓国の部屋も一応あるけど、まあおざなりにひと撫でと言う感じの展示。東南アジアも薄い。時間がもったいないので日本室はパス。

あーだこーだ見て回っているうちに、あっというまに閉館時間になってしまった。ハハハたまらん。こんなん近所にあったら常連になる。楔形文字が読めるようになったらなあ。(楔形文字はいろんな語を記述するので生半可な学習では読めません。ヒエログリフは基本古代エジプト語だし象形文字だし、いい教科書がたくさんあるので学習のハードルが低そうだだが、エジプトにはぜんぜんそそられんのよなー)(こないだ甲骨文字の入門書読んで、これ読めるようになったらかっこいいなとは思ったが思っただけ)

そういえばメソポタミア文明の部屋はけっこうよかったが、インダス文明の展示は薄かったな…(なにか反芻している)

スーパーでサンドイッチとサーモンと牛乳買って、宿に帰って寝ました。



帰りの地下鉄の駅で見た掲示。いざ自分が帰るときにこんなんでてたら泣く。




2023年7月23日日曜日

ロンドン市内観光

 

本日は息子がロンドン案内をしてくれるとのことで、朝食抜きでまずは食品のマーケットに連れて行ってもらう。アールズ・コート駅からピカデリーラインでグリーンパーク駅まで。そこからジュビリーラインに乗り換えてロンドンブリッジ駅下車。少し歩くとアーケード屋根のある市場があった。バラ・マーケット。


わーんおいしそう。食欲旺盛な頃に訪れたかった。パエリャの列にすごく並んでいる。スコッチエッグを食べたかったけれど、食べるともはや夜遅くまでしんどくなるのがわかっているので見送り。まずは夫待望の牡蠣を食べた。いろいろ味見して12個。ひとつ3.5£の大型のがひとつ、4つで10£の、6つで12£の。どれも新鮮でくさみがまるでなく、食べた後にも指もくさくならない。もっと食べればよかった…。


山盛りのムール貝に山盛りのチップスを添えたもの。12£。夫がとにかくコメを食いたがり、しかしパエリャを指してもリゾットを指しても首を横に振る。そして中華は嫌だと駄々をこね、結局日本食屋台で豚の角煮丼を買って食べていた。丸くてつぶつぶのコメ。


市場を出て少し歩き、ロンドンブリッジを渡る。隣のタワーブリッジとよく間違われる名前の橋。渡りきった対岸の教会でずっとベルが鳴っていて、今日は日曜だから礼拝の後の演奏なんだろうけど、随分大きな音で長いこと鳴っているので、近所の人はこれを毎週聴くのも大変やなと息子に言ったら、人の住む地区でもないからねとのこと。


後で調べたらこの教会だった。すごいへんな綴である。ケルト語系の語が残ってたりするのかな。

St Magnus the Martyr, London Bridge


少し歩くと船着き場があり、テムズ川からタワーブリッジを見上げる。もう少し歩くとロンドン塔があって、私も息子ももう行ったことがあるので夫はどうかなと思ったが、説明しても全くなんの興味もないようなので外から見るにとどめた。


昔、ここの土産物屋のオンラインショップで、ヘンリー八世の六人の妻ブレスレット(それぞれを表すチャームが六個ついてる。アン・ブーリンのは首切り斧とか)を見て欲しいな―と思ったことがあるので探してみたがもう無かった。後でオンラインショップも見てみたが、やっぱりなかった。ざんねん。


今度はタワーブリッジを渡って対岸に戻る。ロンドンブリッジ駅まで戻り、ジュビリーラインでウェストミンスター駅まで戻る。地上に出るとビッグベンで、十年前に、小学校を出たばかりの息子とここに来たんだなあとしみじみ思う。


一通り写真を撮ると、夫はウェストミンスター寺院にも全く興味がなさそうなので、歩いてダウニング街10番地へ。もちろん入れないが柵のところから通りを覗いてみた。



大通りを少し歩くと反対側でデモをしており、タミル・イーラム解放のトラによる反タミルポグロム抗議デモと、ウクライナ支援デモだった。

Dover Houseというところで騎兵さんの交代を見てから、中を通り抜けて奥の公園へ。セント・ジェームズ・パークをゆるゆる歩いて、バッキンガム宮殿を眺めた。息子が旗の上がり具合を見て「国王 がむやっ むはい おっけい(王様今日家にいてへんで)」というので、「おっけい」「おっけい」と笑う。

セント・ジェームズ・パークを引き返して、トラファルガー広場へ。レスタースクエアを抜けて、チャイナタウンへ。ここで夕食を食べようかと言っていたのだが、どうもまだお腹が空いておらず、帰って休んでホテルの近所で食べようかと言う話になった。というわけで、レスタースクエア駅からアールズコート駅まで帰る。

夕方、検索すると近所に数軒の中華料理屋があり、うち一番評判の良さげなところにする。前菜にくらげ、ベタに古老肉、きのこと牛肉の炒めもの、空心菜などを食べる。60£ちょっと。私と息子が日本語で話をしているうちは笑いさざめいていた隣席(広東語と英語・おそらくマレーシア華人)が、息子と父親が話し始めるとぴたりと会話を止めた。注文を息子にしてもらったら英語でしよったからかどうか、従業員の態度があまりよくない。追加のお願いを私から普通話でしたら、急にぱっと態度が変わった。料理は普通にうまい。高いな―とは思うが、ロンドンでは多分割安なんだとおもう。

食後にホテルで一休みしてから、ビクトリア駅10時のバスでサウサンプトンに帰るという息子を駅まで送っていき、スーパーに寄って朝食を仕入れてから寝た。


2023年7月22日土曜日

エジンバラ→ロンドン

チェックアウトしてキーネストのホテルに荷物を預け(@£3)、エジンバラの旧市街をタラタラ歩いて過ごす。魅力的な町並み。東の方に向かって坂を降り、キャラメル味のすごく美味しいファッジをオヤツに買う。甘すぎて私しか食べない。雨が降ってきたのでお茶。キャロットケーキを食べる。甘〜いシナモン味、人参のマジパンももちろん甘い。こんなの私しか食べな~い。


スコットランド議会まで坂を下り、そこから丘、というか山に登る。加齢と共に高所恐怖症がひどくなりつつある私には死にそうな登山であった。アーサーの王座という名の丘らしい。絶景であったが私は高所恐怖症なのでとてもとても写真を撮る余裕がなく。


スコットランドの国花であるアザミがたくさん咲いていた。この地にとても似つかわしい花だと思う。


山を降りると公園の駐車場になんだかごっつい車がたくさん泊められ始めていて、出てくる人の装備をよく見ると、スコットランド独立派のデモが始まる模様だった。スコットランド国旗を掲げた入れ墨マッチョなひげジジイがたくさん集まってきた。議会でトイレを借りるときも、空港並みに検査をされた。議会の土産物屋に「スコットランド議会」という名のウィスキーがあり、買えばよかったかもしれぬ。この色、国花の色だよな。
荷物をピックアップしてトラムで空港へ向かう。徒歩でエジンバラ中央駅を通る。ここからロンドンまでの列車に乗りたかったなあ~~~。(鉄道ストで運行が不安定)


エジンバラ空港到着。少し遅れている。搭乗時になぜか私だけ止められてIDを要求されてびっくりである。怪しい見た目なのか。

ロンドン・ルートン空港到着。空港から鉄道駅までのシャトルに乗ったら、出口でgoogle payが反応せずに焦る。職員は「出してあげられるけど四倍の請求が行くかも」という不吉なことを言う。5£ぐらいなので20£請求されるのはやだなー。でも市内までの列車は一時間に一本ぐらいしか無いし、もう出そうだし、しょうがないので改札を開けて出してもらう。St Pancras駅(Kings cross駅)までは40分ぐらい、夜間割引で8.15£。ピカデリーラインでアールズ・コート駅へ。


宿はジョージアンスタイルの住宅を改造したホテルで、同じ通りに同じような宿がたくさん並んでいた。奥が本館入り口、手前が別館。


別館一階の正面道路側、小さな窓の部屋。思ったよりはちょっとだけ広い。ベッドを壁に方寄せしていない。夕食に息子おすすめの店で薄くてカリカリのピザを食べて寝た。



2023年7月21日金曜日

エジンバラ城とエジンバラ散策

風呂に入って朝食。エジンバラ城に行くと当日入場チケットは午後まで全部売り切れで、ふっふっふ、予約しといてよかった〜。


丘のてっぺんにあるので眺めが非常によろしいです。おや? あれはなんだろう?
兵役中に死んだ犬の墓でした。エジンバラ城には第一次・第二次世界大戦中に亡くなったスコットランド人の記念碑と記念館があるので、その関連だと思う。
見物終わって城壁の下で昼食。
ぶらぶら旧市街を歩く。駅を越えて新市街側に行ってみるも特に何もなく、ぐるっと回って別の道から旧市街へ戻ってきた。歩いているハリー・ポッターがここで書かれたという店があった。火事が出て閉店中だそう。

息子が買ったお土産。絵葉書とチョコ。

エジンバラ大のキャンパスも通る。することもなく昨日のパブで飲む。夫はスコッチを頼んだ。いい匂い。ハギスを食べようと思ったが店のメニューから無くなっており、残念。パブを出て歩いているとすごくいい匂いでおいしそうなペイストリー屋があり、ハギスのペイストリーがあったので、これを夕食にしようと思う。


スーパーで明日の朝食を買ってからペイストリーを買い、部屋に戻って食べたらあまりの美味しさにでかいのをぺろっと一つ食べちゃって、まだ六時すぎなのにそのまま家族三人でぐったり眠りに落ちてしまった。私と息子が目を覚ましたのが夜11時過ぎで、出かけるのには遅すぎる時間なのでそのまま就寝。


案の定夜中に目が覚めて、少し本を読んでまた寝た。