朝、駅までチケットを買いに行く。300kmに十時間かかるとてつもないスロートレイン、これまで乗ったのは一晩乗って二人分300Rsぐらいのチケット代だったので、300Rs握りしめて窓口に向かう。言われた金額は「ワンハンドレッドエイトフォーむにゃむにゃ…」という感じに聞こえたので、184Rsか?なんか安すぎないか?と訝しみつつ、おそるおそる200Rs渡すと、チケットは140Rpsだった。「ワンハンドレッドアンドフォーティ」だった模様。
なんでこんなに安いのだ。いやだよう。十時間乗る寝台の料金が一人2ドルだなんて。よほど遅い列車なのだ。チケットを見ると、Express(特急)でもMail(急行)でもないPassenger(普通)だった。でもこれしか無いので仕方がない。
王宮を見に行く。石材をあまり使っておらず、失礼ながらとっても豪華という感じはしない。しかしながら滑らかに塗られた漆喰に、細かい色ガラスをはめ込んだ壁の装飾は華麗で軽やかだ。そして湖から吹く風は日中でもとても涼しく、住みやすい宮殿、住み心地の良い宮殿だったのだろうなという気がする。マハーラーナの子孫は今でもここに住んでいるとか。うらやましい。いつかお金の出来た時に、付属のホテルに泊まっていい気分になってみたいもんだ。
本日は相棒の誕生日だということをコロッと忘れており、駅で列車待ちの時に「今日のおれはとってもいい気分だなー。嬉しいなあー」と何度もシツコク言われてやっと気がついた。列車は始発なのにホームに来るのが一時間半も遅れた。