朝10時過ぎ、北京到着。早速荷物を預けると、ひとつ8元もしてびっくり。半日預けて16元か。実はこのとき我々のサイフには20元しか入っておらず、この20元でもよりの外国人接待ホテルへタクシーをとばし、両替しようと考えていたのである。(銀行はまだ両替業務を始めていないかもしれないので) 計画、もちろん挫折。
二人で4元というタバコ銭(しかも安タバコしか買えない)をポケットに、てくてく歩いて両替できるところを探す。幸い、泊り客以外にも両替をしてくれるホテルが見つかり、とりあえず200ドル替える。相棒の予想は北京から広州まで軟臥一人500元だが、私はフフホトから北京まで普快で200元以上したのに、広州までの特快が500元以下であるわけないと思う。
北京駅に戻り、チケット売り場に並んでいると、前の白人が「ここにはない、北京北駅に行け」と言われている。いやーな予感がおおあたり。広州行きのチケット、ここでは売ってない。列車もその北京北駅とやらから始発だ。
どうやって行くのか尋ねると、地下鉄で行けとあごをしゃくって言われた。言われるままに地下鉄に入るも、駅員やら周りの人やらに尋ねても「地下鉄で行ける」「いや行けない」と意見がわかれ、よくわからない。とりあえず言われるままに軍事博物館駅で下車、またまた道を聞きまくって「すぐそこ」「すぐそこ」と言われるも、早足で30分以上歩いても見えてこない。うう。
人間が歩くにはたいそう不親切な設計の道をかなり歩き、1時ごろ、やっと北京北駅に到着。たいそう大きく、新しい駅だが、駅前はご多分にもれず、座り込んで列車、あるいはチケットの発売を待つ人々で一杯である。こんなに無駄なスペースが一杯あるのにどうして候車室を余分に作っておかないのだろう。
外人用窓口に行き、広州行き特快を尋ねると、夜7時、10時ともに満席、0時過ぎの軟臥に空きがあり、買う。これは翌日朝、つまり21日朝8時に広州到着予定である。結構速いなあ。下舗が705元、上臥が675元と、なかなかのお値段であった。
軟臥用の候車室、よく冷房の効いた広々とした部屋に本皮のソファが並び、まさに別世界。中国は階級社会だ。そとでは老百姓(一般市民)がゴミの山の横で地面に横たわり、いつ手に入るかさだかではない列車のチケット発売を忍耐強く待つ一方で、特権階級は汗ひとつかかずにそれを入手し、香りの良いお茶を飲みながら乗車を待つ。
王府井(繁華街)へ行く。麦当労(マクドナルド)で一休み。資本主義のかほりを嗅ぐ。脂っこい匂いだ。長さ40センチぐらいの巨大パン・カップラーメン5つ、桃とトイレットペーパーを購入。軟臥候車室で顔を洗って歯を磨いて、0時、乗車。
さすが広州鉄道管理局の軟臥、清潔でクーラーがばりばりに効いている。同室は広州人のおばあちゃんとその孫、そして鄭州で降りる予定の紳士。
***このブログについて***
書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。