***このブログについて***

書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。

1996年8月18日日曜日

朝から霧雨。中国語でマオマオユイ(毛毛雨)。

ルアン・プラ・バンはルアン・ナム・タやモン・サイに比べるとケタはずれに大きい街であった。にもかかわらず、都市では、やはり、ない。静かで美しい田舎町だ。街の中央部に小高い丘があり、旧王宮(現博物館)はその丘を背に、メコン河に面して建てられている。風水的には抜群の位置なのだろう。

朝から霧雨。中国語でマオマオユイ(毛毛雨)というやつだ。レインコートを着て街歩きに出かける。緑の多い美しい街並みで、住み心地のよさそうな家が立ち並んでいる。ラオス式の高床式のデザインと、フランス植民地時代の様式らしきデザインがほどよくまざりあっていてとても優雅である。

しかし昨日は昼食にも夕食にもありつけず、中華を食べたい一心の相棒が春聯(中国で縁起の良い対句を赤い紙に書いて門の両側に貼るもの)をめざとく見つけた。しかし残念なことに広東人のおとうちゃんは昨年亡くなっていて、いまはラオ人のおかあちゃんの娘さんがフランスパンのサンドイッチとコーヒーを売ってる店であった。相棒、かわいそう。

しかし、そのサンドイッチは意外な美味さであった。豚ひき肉に薄甘く味をつけたもの・ピクルス・きゅうり・とうがらし・豚の耳などをはさみこみ、なんと醤油をたらして食べるのである。和洋折衷ならぬ老法折衷(中国語でラオス・フランスはそれぞれ老過・法国)の味。その後何度も食べて確認したので、これは当方の空腹による過大評価ではない。

さらにおいしかったのがコーヒー。ラオス国産のコーヒー豆を煎って煮出した、エスプレッソよりもまだ濃いどろどろのコーヒーに、コンデンスミルクを3センチぐらい入れてくれるのである。めちゃ苦めちゃ甘の、コーヒーも甘い物のダメな人が間違えて飲んだら泣いてしまいそうな味であった。私にはとてもおいしかった。

バゲット半分(一人だとこれで満腹)が600Kip、コーヒーは100Kip。

マンダリンを話せる娘さんが、街に1軒しかないという中華料理屋を教えてくれたので昼から行ってみた。うーん、安くなかった。2000Kipもする魚のフライを注文したら、ひとくちサイズの切り身が4つだけ出てきたので相棒と顔を見合わせた。河べりの街なのに…。濡米飯(もち米ご飯)が一碗500Kip、中華というよりラオス味のチキンスープ(トムヤムみたいにすっぱいヤツ)が2500Kip、合わせて5000Kipなりなり。

相棒は腹ごなしに丘へ登りにいき、私は洗濯(←もちろん自分のだけ)。泥の中を歩いた靴下、すすいでもすすいでも水が黄色く濁る…

夕食は屋台を探そう!とでかけてみたが、おいしそうな物は並んでいるものの、すべてビニール袋に入れてお持ち帰り仕様。その場では食べられない。マグカップとスプーンで食べることにして、ごはん・きのこのカレー・すっぱい野菜が入った薄味スープ・豚肉のブロック煮込み二切れ、以上を購入。13元、あるいは 1300Kip。

部屋で食べた。どれもおいしかった。これとビア・ラオでパーフェクトな夕食。

マーケットで布を買う。5000Kip。店の人はコットンのシルクだというが、私はコットンの麻の混紡だと思うなあ。サーモンピンクの絣で、染めは天然染料ではなさそう(安いし。)。これはバスタオルにするつもりである。

今日は結局一日中雨だった。