月曜になったので、イミグレにビザの延長願いに行った。朝8時のオープンと同時に入り、延長してー、してー、と粘る。対応してくれたお姉さんはとても感じのいい人だったが、この人には権限がないらしく、私たちの事情を聞いてくれた上で、午後2時にもう一度いらっしゃいということであった。何日かあげられるかもしれない、ということだ。しかしイミグレの壁には「1995年8月23日をもってルアン・プラ・バン・イミグレーションオフィスは旅行者ビザの延長に関するすべての業務を停止しています。首都ビエンチャンのツーリスト・オーソリティー・オブ・ラオだけがビザに関する相談を受け付けています」と大書してあり、望み薄そう。
おかしかったのは、その横に「どうかジェントルにしゃべってください、そして私たちに対して尊大な態度をとらないでください」というお願いも貼られていたことで、これが役人から外国人旅行者に対してのお願いなのである。実際、ラオスで銀行でも店でもなんでも、腹の立つ対応というのを今のところされたことがない。ラオス人というのは非常に人当たりの軟らかい応対の人々である。これが常識のところに、大声を出す何人とか態度がでかい何人とか、やたら偉そうな何人とか(何人だろう?)がどっさり来て、本当にびっくりしてるんだろうな。
さて朝食を例の春聯サンドイッチ屋で済ませ、旧王宮博物館でも行ってみるべいと出かけるも、朝8時に前を通ったときには開いていたのにもうしまっている。門の前で中をのぞいていると、ジョージとクリスがやってきて「博物館に入るには許可証を取ってガイドを雇う必要があるのよ。あっちのツーリストオフィスで相談してごらん」と教えてくれた。めんどくさい国やのう。急いでツーリストオフィスとやらへ行き、許可証発行を求めると、ここではなく泊まってるホテルの主人が保証書を書く必要があるとのこと。ガイドを雇う必要はないとのことであった。
ゲストハウスに引き返し、保証書というのか許可証というのかを書いてもらって博物館へ。しかしこの博物館、開館時間がなんと8時半~10時限定というもったいのつけぶりで、いったいそれは見せたいのか見せたくないのかどっちなんだ。結局タイムアウトで入館できず。
相棒が昨日丘の上から見えたという、郊外の金色のストゥーパまで散歩に出る。3kmぐらいか。
雨でぬかるむ道を、へとへとになりながら登る。
ストゥーパの中は4階だてになっていて、1階には地獄の絵が稚拙な克明さで描かれていた。うちひとつ、やや大きな絵があり、男性が木の枝にぶらさがって、蜂の巣からしたたる蜜を舐めている。しかしその枝は根元を2匹のねずみにかじられており、いまにも折れてしまいそうなのだ。しかも男性の下の地面には大きな穴があいていて、毒蛇がそのなかで男性が落ちるのを待ちうけている。穴の外では白い象がひざまずいて男性をみつめており、その後ろに寺院が見える。判りやすい比喩である。
ストゥーパの上からの眺めはすばらしかった。一面の緑・緑・緑!人口圧力の高い中国からやってきた身には、目に沁みるような光景であった。
へとへとになって丘を降り、ゲストハウスに帰って風呂!藍染めのサマードレスに着替えて、イミグレに行く。小姐は「やっぱりここでは延長できません」と、残念そうに言ってくれた。但し、ViengTianeでの延長は1日 USD3で可能、Over stayもUSD5で1週間や10日は問題ないとのこと。
私達のビザは21日までだが、21日午後までにViengTianeに着くのはちょっと不可能。うーん、アイスコーヒーでも飲んで考えよう。バゲットがいっぽん1200Kip、コーヒーが100Kip、そしてアイスコーヒーは400Kipであった。アイスコーヒー、えらい高いなあ。中に入ってるキューブアイスの値段だろうか。
市内のお寺をいくつか散策し、メコンのほとりのテラスレストランでBeerLaoを1杯。BeerLaoが1200Kip、フレンチフライズが500Kip。明日は移動日だ。