チベットホテルには、ホアヒン出身のタイ華僑の大学院生がメイド連れでフィールドワークに来ていた。
これから陸路でホアヒンに行くというと、嬉しそうにコロコロ笑われた。やわらかい印象のかわいらしい女性で、マレーシア華僑とは達者な英語で話していた。華僑もこのくらいの代になると、共通語は英語である。
一方私とマレーシア華僑の男の子は中国語で話をしており、彼はまたR嬢という中国語が達者な日本人旅行者とも中国語で話をしていたので、彼の目の前で私とR嬢が日本語で話をし始めたときは、ものすごく驚いた顔をしていた。双方とも、日本人だとは明かしていなかったからだ。