宿舎の裏の森に猫頭鷹(フクロウ)が住んでいて、夜になると電灯にたかる虫を食べに来る。裸電球の下でわびしく洗濯をしていると、何やらでっかいすばやい生き物が電球にぶちあたって来るので、肝をつぶしたわい。動悸を押さえつつ、離れたところから落ち着いて観察すると、フクロウ。野生のフクロウなんか見るの、初めてである。
本日も寝坊、朝ゴハンを食べはぐる。もっとも朝食は5時から7時までで、特別に我々が朝寝坊という訳ではない、と言い訳しておこう。本日は山頂(金頂)を目指すことにする。
お寺に荷物を預け、軽トラで蛾眉市内へ。数ある金頂ゆきミニバスのうち、客が大目に乗っているやつを選ぶ。片道15元。乗客のうち四人はもう2時間も乗ったまま待たされているそうで、行き先を聞くと報国寺。そんなん、軽トラの荷台にのって5分の目と鼻の先やないかあ。やはり観光地、気をつけねば。結局この4人は、客がある程度集まったところで軽トラに乗せかえられて行った。
さて蛾眉山入山料なんと30元。本来は徒歩で登るべきで、一般に2日半かかる。相棒は94年に登攀済み。バスは2時間半で金頂ちかくまで到着。ここからは歩きかロープウェイかである。我々?もちろん楽チンぷーすかな方。
歩けば2時間はかかる道を、ロープウェイは5分で結んでいる。金頂は寒かった。大衣(人民解放軍コート)の貸し出しをしていた。周りにひろがる雲海を堪能し、4時半のバスで下山する。
報国寺最後の一夜。宿としてはばつぐんだったが、なにせ山の中、虫が多く、昆虫キライ(なぜか蜘蛛は平気)の私には涙の出そうなこともあった。蚊取り線香を焚きまくって、眠る。
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書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。