韓国人二人が去った。K嬢がイギリス人におびえることはなはだしく(そりゃそーだ)、なんとか部屋を替わりたいという。服務員のおばちゃんにイギリス人の言動を吹きまくると、気の毒がって空きベッドを調べてくれた。3人同室の空きはなく、1人+2人となる。K嬢の部屋は同室が全員日本人となり、K嬢、安心。
我々の部屋は4人部屋。日本人男性+カナダ人男性が同室である。カナダ人と少し話をする。少し常軌を逸した所があるよーなのでケーカイ。なんでこんな変なガイジンばっかりあたるねん。帰ってきた日本人男性T氏と話をすると、ゆうべこのカナダ人は昨夜一晩中、本日の相棒のベッドに寝ていたアメリカ人女性に繰り返し誘いをかけており、そのたびに「気違い!近寄んないでよ!」と怒鳴られては自分のベッドに戻り、またしばらくたつと「ワーオ!」と叫んでは女性のベッドに行き・・・ということを繰り返していたという。アメリカ人女性はT氏からめざましを借りて、今朝早くチェックアウトしたそうだ。かさねがさね、なんでこんな変なガイジンばっかりあたるねん。やっぱクスリが安いからか。
昆明には行くところもあまりない上、雨ばっかりで嫌になる。晴れ間を待って、老街へゆく。道の両側に二階だての古い建物が並び、1階部分にはすべて何がしかの店舗が入っている。昔は食べ物屋が多かったが、今回行くとめっきり減っていた。あちこちに「析」と大書された紙が貼られている。とりこわし予定なのだ。もうすぐこの往時の雰囲気を残す通りはきれいに取り壊されて、あとにはタイル張りに青いガラスの中国の最近風のビルに街に生まれ変わるらしい。高さと色とデザインをあわせて建築されたこの美しい木造建築たちも、細かい意匠をほどこされてずらりと並ぶ2階部分の窓の手すりも、全部なくなってしまうのだ。惜しいなあ。北京の瑠璃廠の用に観光用にでも保存するほうがお利口に思えるが。しかし外人の我々には惜しみつつ眺め歩くしかなく、端から端までゆっくり流した。途中、牛舌餅という甘い黒砂糖入りの薄い焼餅がおいしかった。米線(米の粉で作った細いうどん)にはついうっかりスプーン一杯分の山椒を入れてしまい、唇の周りまで痺れて感覚がなくなった。でもやはりうまかった。