黄土の急斜面をよじ登って、道教寺へ向かう。味のあるじいさん(道士だ)がたいそういっぱいいた。 寺へのアプローチの階段、奥行きが20センチほどなのに高さがその倍もあり、 登るのも骨が折れたが降りるのがコワイコワイ。
次に、清涼山石窟へ。岩肌に多くの文人たちの落書き(揮毫と言ってやれよ)が彫られており、おもしろい。万仏洞はその名の通り壁が一面に高さ 20センチぐらいの仏のレリーフで埋め尽くされており、敦煌の塑像仏とちがって、岩盤への彫刻である。レリーフというには立体的すぎ、その規模 と迫力には圧倒される。どれほどの歳月と人手を掛けたのだろう。しかもよく見ると一体一体ポーズがちがう。
しかしながら、手が届く範囲の仏像は、顔を削り取られているものが多かった。線香売りのおばちゃんに確認すると、やはりというかなんという か、文革。大きめの仏像も、首を欠いているものが多かった。
ここの仏様は宋代のものだけあって、敦煌のようなエキゾチシズムには欠けるが、そのかわりしっとりと落ち着いた印象があって、日本人にはなじ みやすい顔立ちである。
さて次。宝塔山を見に行くも、門票が10元なので入るのやめ。明日のチケットを買いに駅までいったが、明日の券は明日買えと言われ、ムダ足 に。
明日は昼間の移動になるが、田舎の列車で不衛生なのが目に見えてるし、 10時間以上かかるので臥鋪を買うことにする。硬座なら29元、硬臥 は78元。