***このブログについて***

書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。

1996年11月3日日曜日

ブロモ火山へ出発

列車は中国の硬座とよく似ていた。しかし、痰をはく人が居ないので清潔である。これでゴミを床に捨てるのをやめてくれたらなあ。座席は硬く、直角で、硬座そのもの。93年に昆明から元謀まで10時間移動したときも、こんな硬座だった。あのときは往復だった。今回は片道で助かった。

もちろん空調などはなく、酷暑。汗をダラダラ流しながらぐーすかねむっているうちに到着。インドネシアの駅は駅名表示が一箇所しかなく、しかも到着時のアナウンスなどもないため、到着時間が近づくとドキドキする無事プロボリンゴで下車。コルトで大通りまで出るのにY300ルピア。めっこをつけておいたホテルまで500m。二段ベッドだがとても清潔な部屋が朝食付きで8000ルピアと、ガイドブックに載っていた通りたいへんお買い得。シーツも真っ白だ。

で、列車にのっていたときから痒くて痒くてしかたがなかった太もも裏を見る。鳥肌が立つほど悲惨なことになっていた。100匹ぐらいの薮蚊に太もも裏だけを集中攻撃されたらかくもあらんという感じ。腫れていない地の皮膚が無いぐらい満遍なく刺され、盛り上がっている。ボコボコの直径は2センチぐらいと結構大きく、また上への盛り上がりも大きい。全体としてザボンの皮を拡大したと言おうか、滑らかなワニの背中といおうか、相棒が「ぜひ写真を」と言うのを却下して、急いで水風呂を浴びにいく。消毒石鹸で念入りに洗い、抗ヒスタミン入り軟膏をぺたぺた塗る。新しいチューブが半分カラになった。

しかし何なのだこれは。相棒は南京虫ではないかと言う。夕べの宿で自分も刺されたと言って、刺され痕を見せてくれたが、米粒大のが三つだ。絶対に同じ原因のものとは思えない。私は列車の木の座席に虫がいたか、夕べ食べたシシリア風ピザのトッピングの貝が原因かどっちだろうと悩みながら、とりあえずアレルギーの薬を飲んだ。海鮮にはやかましい相棒に香港で仕込まれたせいで、ああ、これは新しくないなあ。。。と思いながら食べていたのだ。

さて、まともな食事を取るべく出かける。華人経営らしき店を探し、きのこと鶏の炒めもの、紅焼豆腐を食べる。私たちの中国語を聞き付けて出てきた親父は、自分は黄世強だと名乗り、名前の意味は黄種人、世界上、強大国だと胸を張った。海南人だそうだ。

部屋に帰りもう一度薬を飲んで就寝。