***このブログについて***

書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。

1996年11月22日金曜日

イカット(インドネシア絣)

Kelimutu火山を見にゆくための、朝四時のバスを予約したと思ったら、迎えに来たのは外国人を満載したボロボロのトラックだった。意思の疎通がいまいちうまくいってません。でも大丈夫。容赦なくうちかかってくる道端の木の枝を腕で避けながら二時間、展望台の下でトラックは停まった。この頃には周囲はすっかり明るくなってはきていたが、日の出はまだ先である。

展望台の階段を駆け上る。半キロぐらいかな。そうすると、朝日が「じゃーーーーーーん♪」という感じで登ってきた。同時に霧がひゅうっと飛んで、眼下に、明るいトルコ色の湖がぱっと現れた。その向こう黒っぽい色の湖も見える。が、すぐにかかってきた薄い霧のむこうでよく見えない。そうこうしているうちに、たちまちのうちに霧がすべてを隠してしまった。

ケリムトゥの三色湖は、ガイドブックによると、現在一番大きい湖が明るいターコイズブルー、次がオリーブグリーン、小さな湖が黒、だそうだ。不思議なのは湖それぞれが色が違うことだけではなく、それらがしばしば色を変えることで、数年前まではそれぞれ青・えんじ・黒、そして六十年代には深い青・茶褐色、カフェオレのような白っぽい茶色・だったそうな。なぜ色が変わるのかは、あまりよくわかっていない。

色の変化は現在も進行中であるように見えた。というのは、再びだんだん晴れてきた霧のおかげでじっくり観察できたのだが、オリーブグリーンの湖は今や緑色が濃くなりすぎてブラックコーヒーのような色、そして小さい黒の湖はふちのほうからだんだん明るい黄土色に変化しているようだったからである。

それにしても変わった色なのは、ペンキみたいに透明感ゼロのトルコ石色の湖で、なんでこんな色なのだろうか。ご丁寧に、水面に硫黄らしき筋が何本も走っていて、余計にトルコ石っぽいのだ。

さてさて意外なことに、Mt. Kelimutuの絵葉書はMoniには全く売っておらず、どこかで見たら絶対買おう。

クレーターの周りをぐるぐるめぐり、じっくり湖を見てから下山。徒歩で二時間半ほどの下り道で楽ちんなのだが、久しぶりに靴を穿いてようやく気付いたのが、足の爪が伸びすぎていて下りのときに痛くて痛くてしょうがない。非常に不自然な歩き方で降りてきたたために、えらい疲れました。

宿で朝ごはんの後に昼寝、それから温泉に行って体を洗ってきました。

帰りに「イカット(インドネシア絣)を買う!」と宣言、小ぶりのものを買うつもりが、ビンロウでまっかっかになった唇と歯のおばあちゃんのお店で、暖色系のでっかいベッドカバー大の布にひとめぼれ。マンゴーとかで値段を聞くと75000Rp。値切ってみると55000Rp。けっきょくこれに7500Rpの布を二枚付けて、65000Rpで買いました。