さて朝食後、散策。大きな建物があったのでとりあえず入ってみる。孔子廟だった。居間は小学校として利用されている。宋代の建立だそうだ。日本だったら重文指定でもおかしくないが・・・
そこからあるいて開元寺に向かった。ここは北大の中野美代子教授(だったと思う、うろ覚え)が指摘した、孫悟空のルーツをうかがわせる猿のレリーフがある塔があるはずである。残念なことに、猿のレリーフがある方の西塔は風化が激しく、登れなかったが、本来こちらも登れないはずの東塔がたまたまパッケージツアー団体向けに開放されていて、ラッキーにもご相伴にあずかることができた。(東塔から西塔を見る。瓦屋の街なみが美しい。)

猿神はインド叙事詩「ラーマーヤナ」に搭乗する神様で、これが商人たちによって中国にもたらされ、孫悟空のモデルとなったというのが中野教授の説。
少林寺にも行ってみた。清代に反清活動の拠点となったため、キレイさっぱり焼き払われており、小さな御堂が残っているだけだった。湖南の北少林寺とはおおちがいだ。(一般的に少林寺と言えばこの北少林寺) 李連杰のクンフー映画「洪 官」(子連れ狼みたいな設定の話)の冒頭は、確かこの泉州南少林寺焼き討ちのエピソードであったはず。
それからイスラム寺へ。1009年建立。現在でも泉州14万の人口のうち、3万人はイスラム教徒なのだそう。イスラム寺のとなりに道教のお寺があり、関公(関羽雲長)、岳飛(宋朝の英雄。讒言により処刑)を祭ってあった。しかし相棒は天后娘娘が怒ると言うて見るだけ、お祈りはしない。外の塀に「封建迷信反対!」というハリ紙があり、ブキミだった。こんなん言うやつ、まだおるんかあ。
泉州の天后宮にお参り。台湾最大の天后宮、鹿港のはここから勧請したはず。廈門へ帰還。しかし、ちょこまかしいの相棒のペースで動いたため、私はヘトヘト。お風呂に入ったはいいけれど、たちの悪い風邪をひいたらしく、セーターを着て靴下はいて、ふとん+毛布2枚着て寝てるというのに寒くて寒くてしょうがない。体もだるくて死にそう。しかし不思議なことに、熱はまったくないのであった。苦しい夜であった。