***このブログについて***

書き続けている日記のうち、旅行記をここにまとめておきます。右サイドメニューの「その他の旅行」から各旅行の目次に飛べます。サイドメニューの下のほうの「痩公胖婆400天渡蜜記」は、一年と少し(1996/03/31 - 1997/06/01)にわたった新婚旅行の記録の目次です。気が向いたときにぼちぼちあげています。

1996年5月13日月曜日

「旅先でコワレタ」人々ばかり

5時半に目が覚め、トイレに行く。星が、こぼれ落ちそうなぐらい空一杯にまたたいていた・帰りに2匹いる犬のうちの妹、小Kwaiが私に吠え掛かってきてちとコワイ思いをした。すぐに、姉の小蘭が走ってきて小Kwaiを一噛みしてだまらせた。晩御飯のときにハムをやったのが私ではなく相棒であったため。覚えていてくれなかったのだろうか。くっすん。

眠れず、夜明けの光で鏡花を読む。練り絹の、なめらかな光沢のような美文にうっとりする。あっという間に読了してしまい、いささか後悔。もっとみみっちく読めばよかった。

朝、ドミへの入居者が二人。イギリス人とドイツ人。どうも陽朔でみた顔だなと思い、尋ねるとそのとおり。二人とも靴がないんだ~、中国では俺達のサイズの靴が売ってないんだ~と嘆くので、軍用品放出の店があれば行ってみたらとアドバイス。

ウィリアム・ギブスンの「モナリザ・オーバードライブ」読了・こんなとこで読む本でもないと思うが、おもしろかった。大岡玲の「表層生活」を借りてきた。

中庭に座っていると、日本人から話し掛けられた。一人は北京と杭州の美術学院で絵の勉強をしているという男性。1年の漢語班とあわせて、もう6年も中国にいるという。うらやましい話だ。しかし、6年中国にいてこの漢語はなんなのだろうともヒソカに思う。

もう一人日本人がいて、もし日本で見たら完全に浮浪者とまちがえそうな風体であった。中国製のタオルを頭にぐるぐる巻いているのはどういう意図なのだろう。6年中国男が「この人の彼女が白人でー」と何度も強調するので(おそらく、私が分かりやすく感心してやらなかったので何度も言ったのだと推察される)、物好きな女もおるなあと思っていたら、同じくらいキタナイ格好のおばちゃんが、ゴム長をはいて出てきたので納得した。

もう一人は女の子。鼻ピアスに茶パツでタバコをすう様がなんかイタイタしい。結局、昆明の夫婦者といい、私がしばしば表現するところの「旅先でコワレタ」人々ばかりなので、なんだかがっかりする。まともにお話できる人、どっかにいないかな。